夢小説〜short詰め合わせ〜

□大好き!神獣様♪
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注文した材料を手に少しお怒りの白澤様。
何が癪に障ったのかわからないけれど怒っている。
座っていた椅子から立ち上がり白澤様の近くに行き様子を伺う。

「あ、あの?」
「奈鶴ちゃん。はい注文の品」

手頃な袋に入れられた注文の品をぶっきらぼうに渡される。

「あ、ありがとうございます…」

慌てて白澤様から受け取るとふいっとそっぽを向かれてしまった。
その上、さっきまで私が座っていた椅子に座って必要なこと以外は話す気がないって感じです。

「代金はいつも通り後払い?」
「あ、いえ。今日は現金で」
「ふーん」
「は、白澤様…?」
「なに?」

じっと目を合わせるといかにも不機嫌丸出し。
なにをそんなに怒ってらっしゃるのか奈鶴にはわかりません…。

「何を怒ってらっしゃるのです?」
「無自覚であーやって言えるの?君」
「はい?」

ぷくっと頬を膨らませ不満を露わにする白澤様。
どうしましょう、めちゃくちゃ可愛いです。

「なに僕の顔見てにやけてんの」
「えっ顔に出てました?」
「そりゃもうばっちり」

恥ずかしさのあまり目線を下にして俯いてしまった。
ああ、真っ正面から白澤様を見れない。
恥ずかしくて死にそう…。

「奈鶴ちゃん」
「は、はいっ」

改まった声を出され自分も自然に顔をあげる。
まっすぐに見つめる白澤様はいつ見ても凛々しいお顔立ち。
まあ、私が好きなのは顔以外ですけど。

「僕のこと好き?」
「っっっ?!?!?」

ズキューンッという効果音が聞こえてきそうなくらいハートを射抜かれました。
こういうところ反則ですよもう。
座っている白澤様の膝の上に乗り耳元で返事をする。

「倒不如爱,笨蛋…」
「っ!!」

今度は白澤様がダメージを食らったようです。
あんな可愛くおねだりされてしまったら正直に答えるしかないじゃないですか。

「駄目だ。もう本当にどうしてくれんの奈鶴ちゃん…。こんなに僕を骨抜きにしてくれた責任とってくれるの?」
「もちろんです。死が二人を分かつまで」









その頃、何故か良い雰囲気になった二人を見ながら結局なんで怒ってたんだろうと思う桃太郎でした。
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