夢小説〜鬼灯の冷徹(LONG)〜

□突然の昇格?
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大きな廊下を鬼灯様の後ろについて歩く私は今、閻魔殿にいます。
何でこんなとこに居るかは私が聞きたいけど鬼灯様に来いと言われては行くしかない。
必要最低限の荷物を詰めた鞄は鬼灯様が持っている。
別に大丈夫ですと断ったけれど結局持ってもらってる。

「着きましたよ」
「はひっ」
「どうしたんです?そんなに驚いて」
「な、なんでもないです。大丈夫です」

ぽうっと歩いていたため突然の鬼灯様の声に驚いてしまったなんて言えない。
ぶんぶんと首を左右に振り、改めて前を見る。

「ここは今日から貴方の部屋です」

扉を開いた部屋はベッドと机と箪笥しかない質素な部屋だった。
そしてなによりこの部屋10畳は余裕である広さだ。

「好きに使ってください。物を増やしても大丈夫ですよ」
「あ、ありがとうございます…こんなおっきな部屋貰ってしまって良かったんですか?」
「ええまあ。余っていましたし」

荷物、ここに置いておきますねとベッドの上に置かれた鞄は先程まで大きく見えていたけども、それが小さく見えてしまうくらいだ。
私が貰っちゃうなんて勿体無い。
それを察したのか鬼灯様は私の頭を軽く撫でた。

「あの?」
「今勿体無いとか思いましたね?」
「うっ」

あっさりと看破されてしまった。
言い返せず目を泳がせて居ると頭を撫でていた手で鬼灯様はそのまま私を小突いた。

「貴方はこれからたくさん仕事をしてもらう予定ですからね。それに見合う物を渡すのは当然でしょう?」

覚悟してくださいねと怪しげに笑う鬼灯様。
おもわず見惚れてしまった。

「さて、では大王に会いに行きましょうかね」

そう言うと鬼灯様は部屋を出たので私もそれに続いた。
そしてまた長い廊下を二人で歩く事になった。
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