夢小説〜黒バス(long)〜

□黒い影の役者たち
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「綴子さん」

私を呼んだのは私と同じく影の薄い黒子テツヤくん。
本を片手に振り返ると彼も本を持っていた。

「あ、黒子くん。」
「この間お話した本を持ってきました」
「ありがとうございます」
「いえ、教室に居ても本を読むくらいしかやる事がないですし」
「私も同じです。おかげで読書がはがどりますけど」
「ですね」

ふふっと笑いあう。
特に話す事なんてないけれどこうして笑いあえるって凄い嬉しい。
そういえば、と思い出した事を聞いてみる

「この前借りていた本、どうでした?」
「図書室で借りたものですか?」
「そうです。私も少し前に読んだのですけど」
「あれは面白いすね。あの作家さんの書く小説は結構僕好きです」
「わかります。今まで同じようなジャンルを沢山読んできましたけどあの人のは毛色が少し違いますよね」
「はい」

こんな風に読んだ本の感想を言い合うのもいつも通り。
楽しい日常の一枠だ。
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