夢小説〜銀魂(LONG)〜

□第五訓
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「玉藻さんは昨日話した人でィ」
「つまり?」
「近藤さんにあって屯所見学してたんでさァ」
「あ、なるほど」

納得した様子の山崎。
しげしげとあたしを見回し、またうんうんと納得したようだ。

「確かに昨日言っていた人の容姿と一致しますね」
「そりゃ本人だからなァ」

ふと視線をずらすと死にかけている銀時が目に入った。
こいつもこいつでなにしてんだか。

「じゃあ、また探検行きますかィ?玉藻さん」
「ん?悪いな。あたしゃ銀時連れて帰るわ」
「えっ」

驚きの表情をする沖田。
こりゃなかなか良いものが見れた気がするぞ。
ほら立てと這いつくばっている銀時を軽く蹴る。

「いっ、痛ェよ玉藻。立つから蹴んなよ」

のそりと起き上がる銀時を確認すると沖田の方を向く。
沖田はまだ驚いているようだ。


「いやあごめんな、この馬鹿のせいで」
「別にそれはいいんでさァ。玉藻さんはそれでいいんですかィ?」
「ん?あたし?」
「そうでさァ」

じっと見つめられてなんだか居た堪れない気分。
これが最後の出会いってわけでもなさそうだし。
こいつらとはまだまだ縁が切れる気配は無いと言っても良いぐらいに。

「まあ、また会えるさ。そん時にはもう一回探検させてくれや」
「もちろんでさァ。待ってますぜ」
「ん。じゃあな」
「気を付けて帰ってくだせェ」
「わーってるよ。ほら銀時、行くぞ」

フラフラとしている銀時の背中を叩き、屯所から出ていく玉藻の姿を沖田はしばらくの間見つめていたのだった。
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