Another Side

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Another Side



俺はとりあえず美桜の部屋へ向かって走った。


「美桜!!」


勢いよく襖を開いたが、そこには誰もいなかった。

その代わりに、俺と買いに行った着物が畳んで置いてあり、そこにはあいつの字で書かれた手紙が添えられていた。

自分に宛てられた文を読んでみる。


ー馬鹿の三成へ

三成はいつも私のことを馬鹿にしてたくせに、自分も不器用で馬鹿だったよね

私は、いつも高慢で意地悪な三成だけど、本当はすごく優しいってことを知ってるよ

だって、こんな私を受け入れてくれたでしょう?

三成は本当は優しいんだから、もう少し素直になりなよ?

本当、三成って馬鹿だよね

でも私はそんな三成が大好きだよ

今までありがとう



「っ美桜…」


知らなかった…あいつが俺をこんな風に思っていてくれたとは…


嫌だ、美桜…行くな!


そういえば、あいつは廊下の姿見の話をしていたな…


まだ間に合うかもしれない…!


俺は姿見を目指して再び走り出した。
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