Another Side
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「っ!!!」
私がいつものように部屋で昼寝をしていた時のことだった。
突然後ろから口を塞がれて首筋には刃物が当てられている。
「…騒ぐな。」
ああ…私、もう死ぬんだ…
騒いだら殺すって言うけど、どっちみち後で殺されるか売られるんだよ、きっと!
ヤダァ!誰か助けてくれぇ!!
姫のピンチだぞ!?
マリオでいいから助けに来いや!!
その人の顔を見上げると、大きな傷があった。
(ただし、顔を隠しているためよくわからない)
それと、忍者っぽい格好をしてた。
今まで会った忍の中で、一番イメージ通りの忍の格好をしてた。
そしてその人は私を肩に担ぐとどこかへ向かって走り出した。
木の枝の上とか走ってんだけど、この人!
すると目の前に大きな影が立ち塞がった。
担がれている為、姿を確認することはできないが。
「ククク、ソレを何処へ連れていくつもりだ、半蔵くーん?」
この人は半蔵って言うんだ!
半蔵といえば、服部半蔵?
本物の忍者ハッ〇リくん!?
てか、この低い声は…もしかして!
「チッ…風魔…」
やっぱり風魔小太郎だ!
忍大集合じゃん!あ、くのいちいないけど。
そしてようやく私も解放された。
「ぷはぁっ!あー苦しかった!
って、うわぁ!?」
私が解放されたのは枝の上だったため、バランスを崩して落ちかけたが、風魔につかまえられたため落下は免れた。
「ありがとう、風魔さん!
あと、離してもらえれば文句なしなんだけどなぁ?」
再び肩担がれた。
お腹圧迫されて苦しいんですけど?
「風魔、返せ」
「断ろう…
我が連れていく」
「いや、あなたたちに奪い合いされても嬉しくないし!
私、どっちにもついていかないから!」
そう言うと、二人は「解せぬ」といった表情でこっちを見てきた。
いや、私間違ったこと言ってないよね?
「…何故?」
風魔さんが睨みながら聞いてくる。
いや、そんなに殺気立てないで!
絶対この人目からビーム出せるよ!
「だ、だって…私、豊臣にいたいし…
それに、知らない人にはついていっちゃだめって習ったし!」
「我は知らなくないだろう?」
「いや、そうなんだけど…
あんまり知らないじゃん?
半蔵…さん?に関しては何も知らないし…」