隠恋慕
□完結
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私は夢を見ていた。
目の前にはまだ幼い私がいた。
「あなたは川で溺れたのを覚えてる?」
ーそりゃ勿論覚えてるよ
「あなたはその時、生死をさ迷ってたの」
ーうん、それで?
「そしたら、うっかり時空の隙間に落ちて、この世界に来ちゃったの。」
ー時空の隙間?何それ?
「私はあなたを元の世界に戻すために来たの」
ーシカトかよ…。
「明日中にあなたが発見された川に飛び込んで!
そしたら戻してあげるから、ね?」
ーうん、って言いたいところですが…もし、私が戻りたくないって言ったら?
「歴史が変わっちゃうの。
だかわ、それを防ぐために、あなたやあなたの大切な人が何らかの方法で死んじゃうわ」
ー……わかった。