僕と彼女の奇妙な関係に終止符を。

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私は何か勘違いしていたらしい。


どんなに私がベルトルトと一緒に故郷に行きたいと思っていても、ベルトルトはそれを許してくれないかもしれない。

楽観的過ぎた。

私は人類とベルトルトを天秤にかけたらベルトルトを取る。

でもベルトルトは私と故郷なら故郷を取るだろう。


私とベルトルトでは立場が違うのだ。


それに私は所詮、ただの人間に過ぎない。

ミカサやリヴァイ兵長のように強いわけでもない。

足手まといになるに決まってる。


それに、当たり前だけど私からこの話をしない限りベルトルトは話してくれない。


恋人同士のはずなのに、ベルトルトがとても遠くに感じる。


ヤダ、行かないで…


私、もうベルトルトがいないと生きていける気がしない。


「ベルトルト、ライナー、二人に話がある」


今は古城『ウトガルド城』にいる。

今晩、決めよう。


それに、私の勘違いかもしれない。

二人は本当に巨人じゃないかもしれない。


「どうしたの?」


「俺にもなのか?」


「そう。
みんなが寝た後、倉庫にきて欲しい」


まさか二人は巨人の話をされるなんて思っていないだろう。

私には二人がわからない。


どうして壁が壊されたとき私を助けたの?

どうして助けたくせに壁を壊すの?


私を、どう思っているの?


もういっそ、殺してくれればいいんだわ。

そうすればもう、こんなに悩まなくて済む。

ベルトルトになら殺されてもいいかもしれない。


ああ、私は本当に馬鹿な女ね。


だけどそれでもいい。


ベルトルトと出会えたことで『好き』って気持ちを知れたから。

いろんな自分が見つかったから。

この箱庭の中でも『幸せ』って気持ちが味わえたから。


もう、それだけで充分です。

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