僕と彼女の奇妙な関係に終止符を。
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私はベルトルトに超大型巨人の話をしている。
賭けに出たつもりでいた。
しかし、今のところ大きな動揺は見られない。
「いや、ベルベルトは巨人だよ」
「!!」
そう言った時、ベルトルトから殺気が放たれたのがわかった。
ヤバイ、殺られる。
「1.9m級の巨人だ!
駆逐してやるっ!」
とっさに冗談で言っていたように振舞った。
危ない、死ぬところだった。
でも、これが決定打になった。
ベルトルトは巨人だ、多分。
これまではベルトルトが巨人なんてありえない、気のせいだと思っていた。
そもそも、人間なんだから巨人なわけがないと。
だけどエレンが巨人化したと聞いたときわかった。
人間でも巨人になれるって。
きっとベルトルトは巨人化できる。
根拠はないけど多分そう。
目元が似ていた気がしたし。
前に、自分が巨人だったとしたら?って聞かれたのも怪しい。
何より、今、本気で私を殺そうという目をしていた。
私にも女の勘というものがあったらしい。
でも、なんでだろう。
驚いたけど、ベルトルトが怖いとは思わなかった。
寧ろ、私だけがベルトルトの秘密を知れて嬉しいという不謹慎な愉悦感があった。
「ベルベルト、やっぱ私頭逝ってるっぽいわ」