僕と彼女の奇妙な関係に終止符を。
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「ライナー、ちょっと来て」
ライナーがセーラによって呼び出された。
彼女の顔はなぜかほんのり赤かった。
もしかして…告白?
いや、もしかしなくても告白だろう。
はぁ…失恋かぁ。僕、まだ告白すらしてないのに。
「あー、クソ。俺って周りからどう見られてるんだ!?」
しばらくすると文句を言いながらライナーが戻ってきた。
なんかイラついてる…?
告白されたんじゃないの?
「告白、どうだったの?」
「告白ぅ?誰が誰にだよ」
「えっ…セーラがライナーに?」
「告白だったら良かったよ」
あれだけ顔を赤くして呼び出しておいて告白じゃないってどういうこと?
ダメだ…最近ますます理解不能だ。
というか、僕とセーラはどういう関係なんだろう。
キスはしたけど恋人ではないと思う。
やっぱり彼女のことはしばらく理解できそうにない。
「お前の恋人に、ベルトルトと付き合ってんのか?って聞かれたんだよ…」
「は?僕とライナーが?
気持ち悪いこと言わないでよ…。
というか、恋人じゃないんだけど…」
「俺に言うなっ!
しかも、違うって否定したら…
『じゃあライナーの片思いかぁ!ガチホモだもんね。
でも愛に性別は関係ないと思うから頑張れよ♪』って爽やかに笑いながら去ってったんだ!
俺はホモじゃない、クリスタが好きだぁぁぁ!」
畜生ぉぉぉ!などと叫ぶライナー。
僕まで恥ずかしいからちょっとやめてほしい。切実に。
というか、好きな女の子に男と付き合ってると思われてる僕、かわいそう…
「お前の嫁だろ、なんとかしてくれ…」
「いや、だから僕達ただの友達だと思うよ!?」
「え、この前キスしてただろ!」
「み、見てたの!?
あれは…違うんだよ!付き合ってるわけじゃ…!」
そういえば、どうして付き合ってもいないのにキスしたんだろ。
しかも拒まれなかった…。
脈あり!?んなわけないか…
じゃあ、僕以外の人に迫られてもセーラは拒まないのかな?
それは…嫌だ。僕だけを見てほしい。
「ベルトルト…好きになるなとは言わんが、あまり深入りするなよ」
「君にだけは言われたくないね…」
そうだ…僕は何をしているんだ…。
これ以上好きになる前に離れよう。
僕が人類の敵だったとしてもかまわない、そう言ってくれただけで充分だ。
↓あとがき↓
前の話でライナーが自分に嫉妬したと思ったヒロインが真相を確かめました。
この辺りから腰巾着の心の闇と葛藤を書きたいのでシリアス回が増えます。
にしても、前回初めてディープキス書きました。
書いてて恥ずかしかったです!
キスしながら名前呼ばれるとキュンってしませんか?
あ、私だけかな…(苦笑)
まあ、今後裏も書こうかなって思いますw
駄文の予感ですが頑張ります。