僕と彼女の奇妙な関係に終止符を。
□02
1ページ/1ページ
あれ以来、僕はセーラに何かと付きまとわれてる。
「やあ、ベルベロン!
私に身長を寄越す決意はできたかな?」
「い、いや、ベルトルトだからね僕」
これだけ一緒にいるのに名前を間違われるのは僕だけだと思う。
僕、名前変えたほうがいいかな?
「ベルトルト…お前、苦労してんな…」
「ライナー、僕もう故郷に帰りたいよ…」
ライナーだって背高いんだから、ライナーに付きまとってくれればいいのに。
「オルァ!!」
「ぐはっ…!」
あ、ジャンが飛んだ。
ちなみにオルァ!という男前な雄叫びはセーラによって発せられたものだ。
「いてててて!テメッ、離せっ!」
しかも固め技までかけられてる。
「例のこと、聞いてきてくれるなら離してあげてもいいよ〜?」
「わ、わーったって!だから早く!」
痛ぇクソ、とか言いながらジャンが起き上がる。
そして…僕のところまで来た。
例のことってやっぱり僕のことだったんだね…
ジャンは心なしか気まずそうな顔をしている。
「ベルトルト…いいか?これは俺の意志で聞いてるんじゃないからな、脅迫だぞ。
…お前、ホモなのか?」
「違う。」
「はは…だよな。すまん」
ジャンもかわいそうだけど…僕の方が不憫だよね。
決めた。今すぐ故郷に帰ろう。
隣ではライナーが「早まるなァァ!」と叫んでいたけど、気づかなかったことにしよう。
ねえ、僕ってそんなにホモっぽいかな…?