私立戦国高等学校

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学園物で必ずといって良いほど取り上げられる体育祭。

もちろん、戦国高校にも体育祭はあった。


「敵将討ち取ったぁぁあ!!」


「愛奈やるじゃん!」


「愛奈ちんはこういうときしか活躍できないからね〜」


「うるさい!
私の力、見せてくれるわぁ!!」


騎馬戦、それはまるで戦だった。

女子の種目だが、なんとも血の気がたぎってる感じがして暑苦しい。

ちなみに、愛奈達のクラスは赤組だった。


「幸村…嬉しそうだな…」


「はい、三成殿!なんと言っても、赤組ですからね!
赤は私の象徴ですから!」


「いや、俺が赤の象徴だぜ?」


「慶次殿⁉︎私に決まってるじゃないですか!」


こちらでも(くだらない)争いが繰り広げられていたが、スルーしておこう。


次の種目は借り物競争だった。

しかし、清正はお題の書かれた紙を見て絶句していた。


(『元気』ってなんだよ⁉︎
オラに元気をわけてくれ!っていうアレか⁉︎
俺にあの球作れってのか⁉︎)


だが、カオスな内容だったのは清正だけではなかったようだ。


「うーん…見つからねぇなあ」


「正則のはなんだったのか?」


「俺のはこれだ!」


そう言って正則が見せてきた紙には、斬魄刀と書かれていた。

いや、普通にねぇだろ‼︎

しかも俺ら高校生設定だから武器すら持ってねえし!

てか、ジャンプネタ多いだろ!


「無い…誰か精霊の鍵を持っている奴はおらぬか⁉︎」


「政宗…お前…」


「清正、持ってるか⁇」


「持ってねぇわ!
マガジンネタにすればいいってもんじゃないからな‼︎」


もう、このままじゃ誰が巨人って書かれた紙引くかわからないぞ!

めっちゃ流行ってるから、絶対出てくるよ‼︎


そう思い構えていたが、巨人を探しているような人物は現れなかった。


「よっしゃあ!あったぜ!」


「ま、まさか!正則、あったのか⁉︎斬魄刀が⁉︎」


「いや、実はよぉ!
どうにもなかったから佐々木小次郎って奴が持ってた適当な刀を斬魄刀ってことにしたんだ‼︎」


「いや、なんで 刀持ってんだよ⁉︎
怖えだろ‼︎」
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