短編

□0日目
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0日目



あの日、リヴァイとともにやってきた君。


あの時私にくれた笑顔が忘れられない。


これは確かに一目惚れだった。



「名無しさん、話があるんだけどちょっといいかな?」


「いいですよ〜」


そういって私の後ろをついてくる君が愛しい。


「話って何ですか?」


私の執務室まで連れてくると、名無しさんは可愛らしく小首をかしげながら聞いてきた。


「突然なんだが、私は君のことが好きなんだ」


「そうですか…って、はぁ!?
本当に突然ですね!!
いや、何かの罰ゲームで言わされたんですか?
あのドS野郎とか、潔癖野郎とか、チビとかに…」


「リヴァイに言わされたんじゃなくて、私が自分の意思で伝えたんだが…」


名無しさんはあり得ないといった表情をして固まっている。

そんな顔も可愛らしい。


「い、いや…私には惚れられる要素がわかりません」


「一目惚れだったんだ。
無垢な笑顔、艶のある黒髪、凛とした立ち振る舞い…
どれも私の心を鷲掴みにするには充分すぎた」


「それ、私たちと同じ言語で話してます?
ちょっと理解できませんねぇ」


「今は理解できなくても、今後、嫌というほど理解できるだろう!
だから、私の恋人になってくれないか?」


「無理です」


即答された。

でも私はこんなことではめげないぞ。


「せめて一週間!一週間だけでいいんだ!
一週間のうちに私が君を落とせたら正式に交際をするというのではダメか?」


「嫌ですよ、一週間も恋人ごっこなんて…」


「これは団長命令だ。
君に拒否権は無いよ」


名無しさんの顔は絶望に満ちていた。

そんなに私が嫌なのか?

いや、いつか必ず振り向かせて見せる。

というか、団長やってて良かった。


「そ、そんな!職権乱用ですよ!
ヤダヤダ!こんなオッサン絶対嫌だぁ!!」


あ、今ちょっとだけ傷付いた。


「い、一週間だけだから…」


「一週間経って私が団長を好きにならなかったら、二度と付きまとわないでくださいね」


「もちろん。
しかしその心配は無いよ。
必ず君を「絶対好きになんかなりませんから!」


今はこう言ってるけど問題は無い。

絶対落とすし。

今まで私が口説いて落ちなかった女はいないし。

私メンタル強いから!!



↓あとがき↓


団長、キャラ崩壊させてしまいました。

かっこいい団長は出ません。

団長はクールで大好きです。

でも、かっこいい団長は出ません。

大事なことなので二回言いました。

それでもいいという方は引き続きお楽しみください。

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