しょーとCP

□黙れ。この変態馬鹿っ。
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side mina

あーもうっ!

なんでせっかくの公演の日に熱出しちゃうかなぁ、私。


―――――――――――――――黙れっ!この変態馬鹿っ!




熱がないならどうにかごまかせるけど、熱があるようじゃ、ねぇ。



ピーンポーン ピーンポーン


誰だよー

はいはいしながら玄関へ向かった。


ピーンポーン ピーンポーン



覗き穴をのぞいてみた。


「んぅ?  ………うわっ!」



ガチャン



「ちょっと、そっちからのぞかないでよー。びっくりすんじゃん。」


「あ、ごめんなー」


「ってか今日、私熱出して寝込んでますけど。」


「だから来たんや。」


「どこの誰情報だよ。」


「劇場にいたチームBの鈴蘭情報や。」


「風邪移るぞー」


「お見舞いに来たのになんてこというねん
まぁまぁ、部屋はいるからなー」


「あのねぇ」


「ん?せっかく愛しの彼女がおかゆ作りに来たってん。少し感謝せななぁ。」


「お前に感謝することはない。」


「あのなー、うちおなか空いてん。食べていいか?」


「何を。」


「美奈を。」


「だっ… んっ… んんんっんんん!」

こいつ、離れねぇーよ。


「んっ。 何してんだよ! ダメって言ってるじゃん。」


「ん?あれって、だったらいい、とか、ダメなわけない、とかそういうんかと思っとったわ」


「黙れっ 言い訳は通じません。」


「じゃぁ、改めて美奈をいただきまーす。」


「なんでだよっ んっ、 っはぁ。」


「美奈美味い。」


「うるせ。この変態。馬鹿。帰れ。」


「まぁまぁ、そんなに怒ることないやろ。」


「風邪移るぞ。お前明日公演だろ。休むな。」


「それは心配してくれてるんか?ありがとな。美奈。」


「心配してない。」


「美奈、なんでうちの事、お前ってしか言わんの?」


「お前だから。」


「風邪移っても美奈を食べたいねん。」


「私は食べ物じゃない。」


「うちにとっては、十分美味しい食事やで。」


「十分じゃねぇよ。黙れこの変態馬鹿っ。」


「シレを切らした美奈、いっただっきまーす。」


「もういい。」



「えー。」



食べ物じゃないから。

私、人間。

肉食系動物しか食べれません。

草食と雑食は無理。

ホントにあいつは、変態馬鹿だ。



「なぁ、美奈ぁ。」



「黙れ変態馬鹿っ。」
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