しょーとどりーむ
□大好き
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涼乃side
私は、鈴蘭が好き。
でもね、鈴蘭の眼中に私はいない。
だってさ、鈴蘭が好きなのはまりやぎ。
私は、まりやぎほど、スタイルよくないし、そもそも、私には、これというとりえもなく、良いとこなんてないじゃんと勝手に落ち込む。
癖がある。
話しかけてくれるんだよ。
鈴蘭は。
私が落ち込んでたら、優しく話しかけてくれるしさ、話聞いてくれるしさ、誰かの気持ちが下がっていても、鈴蘭が盛り上げてくれて。
でも、そのくせ、私のそばにいても、まりやぎとかみなるんとか、晴香ちゃんとかが鈴蘭の事呼ぶと、
「はーいっ」
って、元気に返事してそそくさとどっか行っちゃう。
でも、そんなところに惚れてしまった私がいて、まりやぎさんが、
「涼乃さ、すずちゃの事好きでしょ。」
って、死んだ目で言われて、素直に
「えっ、あっ、はい…」
って言っちゃった私もいる。
すごく怖かったんだけど、やっぱり、鈴蘭とまりやぎは、両想いなんだろなぁって思った瞬間でした。
でも、いくら鈴蘭が
「まりちゃ大好き!」
アピールを私の前でしても、私
の心は揺らがなくて、
「やっぱり、好きなもんは好きなんだなぁ」
って、感じた。
好きなもんは… しょうがない…
か…。
「ねぇ!鈴蘭っ!」
「ん〜?」
「大好きだよっ!」
「えへ〜っ、ありがとっ。」
「軽い気持ちで返事すんなよ(笑)」
「え、ばれたっ?」
「バレバレだっつーの。」
きっと鈴蘭はバカだから、この大好きを、友
達、メンバーとして、の意味での好きだと思っ
てるに違いない。
じゃなきゃ、こんなに軽く流せないだろう。
でもやっぱり、ちょっとバカで、ちょっと世間
知らずなところもあったりする鈴蘭が、私は大好きです。
end
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