しょーとどりーむ

□大好き
1ページ/2ページ

              涼乃side

私は、鈴蘭が好き。

でもね、鈴蘭の眼中に私はいない。

だってさ、鈴蘭が好きなのはまりやぎ。

私は、まりやぎほど、スタイルよくないし、そもそも、私には、これというとりえもなく、良いとこなんてないじゃんと勝手に落ち込む。
癖がある。

話しかけてくれるんだよ。

鈴蘭は。

私が落ち込んでたら、優しく話しかけてくれるしさ、話聞いてくれるしさ、誰かの気持ちが下がっていても、鈴蘭が盛り上げてくれて。

でも、そのくせ、私のそばにいても、まりやぎとかみなるんとか、晴香ちゃんとかが鈴蘭の事呼ぶと、

「はーいっ」

って、元気に返事してそそくさとどっか行っちゃう。

でも、そんなところに惚れてしまった私がいて、まりやぎさんが、

「涼乃さ、すずちゃの事好きでしょ。」

って、死んだ目で言われて、素直に

「えっ、あっ、はい…」

って言っちゃった私もいる。

すごく怖かったんだけど、やっぱり、鈴蘭とまりやぎは、両想いなんだろなぁって思った瞬間でした。

でも、いくら鈴蘭が

「まりちゃ大好き!」

アピールを私の前でしても、私
の心は揺らがなくて、

「やっぱり、好きなもんは好きなんだなぁ」

って、感じた。

好きなもんは… しょうがない…

か…。


「ねぇ!鈴蘭っ!」

「ん〜?」

「大好きだよっ!」

「えへ〜っ、ありがとっ。」

「軽い気持ちで返事すんなよ(笑)」

「え、ばれたっ?」

「バレバレだっつーの。」


きっと鈴蘭はバカだから、この大好きを、友
達、メンバーとして、の意味での好きだと思っ
てるに違いない。

じゃなきゃ、こんなに軽く流せないだろう。

でもやっぱり、ちょっとバカで、ちょっと世間
知らずなところもあったりする鈴蘭が、私は大好きです。



end

あとがき→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ