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記憶の中で…


―――――思い出せ――

―思い出せ――――――

―――――――思い出せ

禁忌を犯したあの日の記憶を……

忘れるな、絶対に…

思い出せ何があったのかを…


紅い、赤い日の記憶を…


どこかの蝋燭の火が揺れ動いた気がした



どこかの家の中に2人の人が怯えている


視線を家の中に向けると、家中に紅い花が散っていて


そして部屋の中に佇む一人の青年

真っ赤に染まった腕

狂ったような笑い声



全てに覚えがあった

どこかで見たことがある記憶……


そして……


全てに見覚えがある


青年は狂ったような表情をしていて



サァー


ほんの一瞬だけ、部屋に光が照らされた


その時一瞬だけ青年の顔が見えた


青年の顔はまるで



「ボク?」


そう、つぶやいた瞬間頭に激痛が走った

何かが自分の中に戻っていくような感覚

そう、それは

……あの日の記憶

記憶が徐々に戻ると同時に…

少しずつ…

少しずつ身体中に痛みが走った



そして、ハクトは自分が神夜 白兎だった時の記憶を取り戻した


そして、それが合図だったかのように

生きることも、死ぬことさえも赦されない

神々からの呪いが発動した


.

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