箱庭物語

□プロローグ
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私は昔から空想や妄想が好きな平々凡々の女の子だった


だけど日本は平和で、世界征服を企む悪の組織もなければ空飛ぶヒーローだっていないし


いきなり体が幼児化したりなんかもしなければ殺人事件に巻き込まれることだってなかった





世界は平凡で


未来は退屈で


現実は適当で


生きていること自体無意味で無価値で理不尽だった


そんな私の唯一の楽しみは喜劇や悲劇、不幸や幸福なことを妄想すること





だから・・・





「おい!早く消防車呼べ!」
「救急車もよ!中に一之瀬さん達が取り残されてるわ!」
「全員一旦離れろ!崩れるぞぉぉぉ!!!」




自分の家が燃えてるのも


そこに家族‘‘だった’’モノが積み重なっているのも


自分が血みどろなのも


肌が、腕が、足が、顔が、髪が――全身が焼けているのも







―――すべて、夢なのだろう



















―――「ようこそ、異世界へ」―――
























こんな声が聞こえたのも、きっと夢



















――「君は、こっち側の人間だよ」――















夢、妄想、空想、だから














「私は悪くない」



















その日、私は、死にました














「ふぅ、ぅぇっおんぎゃぁー!」











そして、生まれ変わったのです
 

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