long story parallel
□続 歌うたい番外編
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昔から好きになるのは全部男の人だった。
どうして好きになるのか分からなくてずっと苦しかった。
それがいわゆるゲイだと知ったのは高校に入った時のことだった。
自分が抱くほうではなく、抱かれるほうだと知ったのはその少し後。
先生にそれを教えられたからだ。
彼は社会科の先生で、ちょっと見ただけではパッとしなかったけど、初めて目が合った時ぞくっとしたのを覚えている。
そして誘われるまま先生に抱かれて、色んな事を教えてもらったんだ。
男の落とし方や男の悦ぶよがり方に奉仕の仕方まで、いろいろと。
僕は線が細い美少年でも無かったし、なにかで目立つわけじゃなかったのに、なんで僕なのかって聞いたことがある。
お前の隠れたフェロモンを引き出したかったんだ。それで俺の色に染めたいと思ったんだ。
そんなようなことを言われたけど、その時の僕には結局意味が分からなった。
でも、先生に自分の内側を引き出されるんだって思うだけで、ぞくぞくして敏感になった。
白くて柔らかい肌がたまらないと先生は言った。
先生に内腿ばかり愛されるから鬱血が消えなくて、長ズボンしか穿けない。
体育の授業もなかなか出ることはできなくてすごく困ったっけ。
同世代のクラスメイトとは当然ながら話があわなくて、どんどんと友達は減っていった。
僕の傍に彼が留まることはないのに、内腿の痕を見る度に僕のことを愛する先生の姿が思い出されて悲しくなった。
先生には他に恋人もいたし、先生と生徒、しかも同性同士なんて絶対に認められるわけなかったから。
幸せなんて霞みたいなもんだ。
それが幸せだったのかも分からない。
そうやってせっくすに明け暮れて高校時代を過ごした。
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