long story parallel
□歌うたい2
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もんもんと考えている間に車は止まって.....店についたみたい。
実はミノの店に来れるのが嬉しかったりする。きんちょーするけど。
使い込まれた木の扉が迎えてくれた。店の中も落ち着いた木目調で統一されていて、でもスタイリッシュな感じで。
店全体がミノの雰囲気と似ていた。
雑誌の見出しだったら 暖かい隠れ家的バー! みたいな?
ミノの後についてキョロキョロと店を見渡してたら、立ち止まっていたミノに気付かなくて背中に顔から突っ込んでしまった。
「いてぇ〜!!急に止まるなよ!」
「ヒョンちゃんと前見てくださいよ。」
小声でこぜり合いをしてたら奥から声がした。
「社長〜。頼まれてたウイスキー仕入れたカラ〜。見てくれるー?」
奥から出てきたのは金髪の....綺麗な男だった。
「あら?社長〜その子ってもしかして〜?キャーキャー初めまして!」
すごいテンションにびっくりしてたらミノの言葉にもっとびっくりした。
「ああ。そうジョンヒョン。今一緒に住んでるって言ってた。」
え!!はなしてあるの!?
その人にボクはキーっていうの!よろしくネ〜って激しく握手されたけどよく聞こえないし真っ白になった。
「よくジョンくんのことは聞いてるんだよネー!やー会わせてくれると思わなかったからうれしー!」
「おい。キボム余分なこと喋るなよ。」
「チョット!本名で呼ぶなって言ってるでショ!まったく!はやく雑務終わらしてこい!」
目の前で繰り広げられる夫婦漫才のようなものが面白くて気付いたらリラックスしている。
ミノはぶつぶつ言ってたけど、すぐ戻ってくるから適当に飲んでてといって奥へ入っていった。
甘くてあまり強くないお酒を頼んで手際良くつくるキーを観察する。
「ねぇ。キーこの店いいお店だね。」
「そうでショー!なんせボクのお酒が美味しいカラねっ!イケメン揃ってるし〜」
「キーママもいるし〜?」
「そうそう〜ってなによ!ボクはママじゃないっつーの!」
キーのひとがらに惹かれてくる人達も多いんだろう。
そして何よりミノみたいな雰囲気が漂うこの店が、一気に好きになった。
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