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□離れられない
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悪夢をみてから花澄はセバスチャンから離れなくなった
「花澄...少し離れませんか?」
セバスチャンはずっと傍にいる花澄に話し掛ける
花澄はうつむき
『...嫌です』
ふるふると首をふった
「よほど怖かったのですね...」
セバスチャンは花澄の頭を撫でながら悲しそうに微笑んでいた
『今日は何かするんですか?』
花澄はただセバスチャンから離れないだけで普通に話はするんだけどもセバスチャンからしてみたら嬉しいのだが...くっつき過ぎるのは仕事に支障が出そうな
「本日は明日に備えて服を仕立てたり晩餐の準備をしたりいろいろ大変ですから貴女にも仕事を任せてしまいますがよろしいですか?」
セバスチャンはスラスラと内容を花澄に言う
『明日ですか?明日って何かありましたっけ?』
花澄は首をかしげ記憶を辿っていく
「嗚呼、花澄にはまだ伝えてませんでしたね、明日は夜会が開かれまして坊っちゃんの許嫁のレディ.エリザベス様の屋敷でパーティーがあるそうです。坊っちゃんだけではなく、私達使用人までもがご招待して下さったので明日は屋敷の事がなかなか出来ないので今日、出来る限りの事をしようかと...」
セバスチャンはにっこり笑い花澄に説明した