小説

□俺なりの言葉で
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俺なりの言葉で







「疲れた…」

「今日はやたらハードやったのぅ…」

俺は

仁王雅治。


俺は今、片思い中の子


『丸井ブン太』

通称ブン太

と文句を言いながら


片付けをしていた。


「なんでさー…今日に限って…」


ブン太がぶつくさなんかいっちょる。

あんまり気にしない。

というか

それどころではない。


思春期の男の子が

好きな子と

二人っきりで


冷静でいられるわけがないじゃろ…。


「なぁ仁王…?」


あぁ…ブン太…かわいか…


「仁王!?」


「え!?あ…ブン太…?」


「何ぼーっとしてんだよぃ?」

「な、なんでもなかよ…」


危ない危ない…


ブン太の事を考えとったなんて口がさけても言えん…


「変な仁王…」

あぁ…

クスッと笑う姿もかわいか…


「……なぁ仁王…?」

「ん…?なんじゃ?」


身長の差があるから

ブン太が上目遣いで見てくる。


「仁王ってさ…」


「……?」


なんか頬をあからめて俯いとる…?


や、可愛すぎじゃろ…


「ブン太?」


「に、仁王って好きなやつとかいんの!?」


ビックリした…



と、とりあえず落ち着こか。

当たり前じゃが


『お前じゃよ』

なんて言えん…


とりあえず…

「おるよ」


うん。嘘はいっちょらん。


「そっか………」

そのとき

ブン太の目が悲しげだったのは気のせいかのぅ…?



「いやぁ…なんつーかさ…

深い意味は無いんだけどな!!」
ブン太は

笑顔で微笑みを浮かべちょる。

けど…


何故か俺は


ブン太を抱き締めていた。


言葉より先に体が動いたんか…

「に、仁王っ!?」


「ブン太…好きじゃ。」


「はぁ!?」


あぁ…

止まらんかった…


言ってしまった


「……。」


「ブン太…?」


「……。」


「おーい…?」


「……。」


流石にスルーはキツイんじゃが…(苦笑



「……き。」


「……?ん?」


「おれもすき。」


えと…



ん!?



ブン太!?


今、なんと…?


「ブ、ブン太?

今なんて…」


「俺も好きっつってんの!!」

俺の腕の中にいたブン太は


顔を真っ赤にして…



あぁ…ほんと…可愛すぎじゃろ…


「ブン太…」


「んだよ!?」


何逆ギレしとるんだか…(苦笑



「好きじゃよ。」





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