my small lover

□こまったこと
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夕飯を終えて、ローさんは入浴を求めてきた。

風呂桶に浅くお湯を張ってその中で済ませてもらおう。

シャンプーやせっけんの類は問題ないし、タオルだって同じくだ。

しかし1つ問題がある。着替えだ。全長20センチ程度の人間に着せる服なんかない。

「あの、ローさん…」

おずおずと声をかけてみると、本人も同じ課題にぶつかっているらしく、少し眉間に皺を寄せた顔で振り向いた。

「ゆっくり入ってて下さい…その間に洗って乾かしますから」

他に思いつかなかった。

ローが風呂に入っている間、脱衣場でドライヤーを洗った服に当てながら考える。

あした着せ替えチカちゃん人形シリーズの恋人フランクの服でも買ってこよう。下着は…どうしよう。さすがに人形のはまずい。

…あれ?下着は…?無いぞ。

これはもしや…

「ローさん?下着は?」

「おれは穿かない派だ」

はい解決ー!

浴室から聞こえた返答にガッツポーズ。

ノーパンなのかこの人そうだったのか。

漫画で読んでエロいなこの人っていつも思ってたけどここまで徹底しているとは、ある種の感動だ。

乾いた小さな衣服をたたみ、タオルの隣に置く。

「ローさん、着替えここに置きましたから」

ああ、と浴室から響く低音。

やることは終わったが、浴室のドアに背を向けてその場に座り込んだ。しばらく待機だ。

少しすると開けろ、という声が聞こえた。

バスルームのドアを少し開くと、わずかな隙間からローさんが出てくるのが見えた。

小さいとはいえ男の全裸、ルイはドアを閉めてじっとドアを見つめたままローの着替えが終わるのを待つほかなかった。

終わったぞというローの前に手のひらを出し、そこに乗る。右手にローを乗せてルイは自室へ戻った。

ローを部屋におくと今度は自分の入浴に向かった。

―なるべく早くあがらなくちゃ。



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