放っておいてくれ

□放っておいてくれ20
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場の空気に全くついていけない雅斉は、全てを諦めたように天井を仰ぐ。
…なんなの、本当に。
今の俺の話のどこに泣く要素があったんだよちくしょー。
取り合えず、自分のした話を振り返ってみる。曖昧な記憶をせっせか思い出した俺はなかなか凄いと思うぞ。
だが聞いてても面白くない昔話にしか思えないぞ、俺には。
そしてひとつ、俺は最近思うことがあるのだ。

「なぁ、綾部。」

ひっつき虫をやっている綾部に話しかける。奴はきっと、泣いていないはずだ。

「なんですか。」

「俺は最近、話の内容的には間違いなく当事者なのに、現実の話し合いでは俺一人だけ置いてけぼりなことが多いんだ。これってなんでだ?最近流行ってるのか?」

「いーえ。先輩が空気読めてないだけですね。」

…なんて言いやがったこいつ。俺は場の空気を的確に読んでる…はずだ、多分だけど。
てか、俺はどうすればいいのさ。
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