海の上の日常。
□ウソップは見た。
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「※※※ちゃん、嫌?」
「い、嫌じゃない!嫌じゃなくてあのっ…!」
「じゃあもういっかい…。」
「だ、だめ!待っ…」
うおおーい…!
何だ!?何だよ!
コラ!こんなトコでいちゃついてんじゃねーっ!
夜中のキッチン。
この俺様キャプテンウソップ、決して覗いてる訳じゃ無いんだぜ?
そうさ!
俺はキッチンの中にいるんだよ!
だから今ここにいるのは、さ・ん・に・ん!
なのに何だこの状況は〜っ!?
あ、何でいるのかって?
俺は確か、ゾロとフランキーとナミと珍しいメンバーで珍しくキッチンで飲んでたんだ。
しかしどうやら途中でソファーで寝ちまったらしいな。大体ゾロとナミの奴が水みてぇにどんどん飲みやがるから俺もペースに乗せられちまったんだ!なのにあいつら潰れた俺の事放ったらかしにしやがってーっ!
で、起きたらこの状況…。
サンジと※※※はキッチンのカウンターの向こう。
俺はソファーの上。
まぁ、普通なら良いんだよ。
※※※はよくサンジの事手伝ってるしここまでの状況は、なんの問題もねぇ。おかしいとこはねぇ。
しかし。
何を慌ててるって?
だってよ!!!
あ、あああ、あ、あ、
あいつら、キ、キス!
キスしてやがった!!!!!
俺が目ぇ開けた瞬間、真っ先に飛び込んで来たのがそれだ!
いや、良いんだ。良いんだよ。
わかるぜ?
あいつら付き合ってるんだもんな。
キス位当たり前だよな?!
でもよぉ!
お・れ !
いるっつーの!!!!!!!!
どうすりゃ良いんだよ、う、動けねぇ。
運が良いのか悪いのか2人は俺が目ぇ覚ました事に気づいてねぇみたいで。
俺は目だけをキョロキョロ動かす。
で、最初の台詞。
サンジの野郎!
二回目のキスを迫りやがった!
※※※は何か戸惑ってるな。
「だ、めっ!!」
「※※※ちゅあん…」
「!…サンジくん!」
「※※※ちゃん…嫌じゃねぇんだろ?だったらどうして?」
※※※は顔真っ赤にして自分の唇を両手で覆ってる。
あ!サンジの奴は※※※の頬っぺたを両手で覆った。流石の手つきと言うか。あああ…
「あ、あのね、サンジくんと…。こういうキスは…初めてだったから。び、びっくりしたっていうか、えっと、ドキドキっていうかバクバクっていうか、めろめろっていうか。」
「ふふ、めろめろ?それはこっちの台詞だから※※※ちゃん。」
ん?こーいう…キス?とは?
サンジとキスがするのが初めてって訳じゃねぇって事だよな。※※※。
「舌…嫌?」
!!!!!
あ、そういうことか!
!じゃなくて!
なんつー台詞言ってやがる!エんロコック!
「/// や、じゃない、よ?」
待て待て!
※※※ーっ!
お前もお前だーっ!
そんな目でそんな事言ったらまた!
「ん…っ」
ほらみろぉ!
サンジは無言で※※※を追い詰めてカウンターに両手を着く。※※※は自然とカウンターとサンジの間に挟まれ、更にサンジの腕に囲われて逃げ場はねぇ。
ちゅ
ちゅー
ちゅぱ
ちゅっ
「ん…ふぅ……ん…は…」
再び、
っうおーい!!!!!
ば、馬鹿野郎!
見てられねぇよっ!!///
長いって!激しいって!
やらしいって!!!!
どうにか、どうにか逃げてやる!
しかし起きてるなんて見つかったらサンジにオロされそうだ…!どう抜け出す?
あああぁ〜っ
「は…。」
「※※※ちゃん…可愛い。クソ好き。愛してる。」
「サンジくん…く、クラクラするよ…。」
「俺もさ、君の魅力にクラクラだ。離れられそうにねぇよ。」
おうおう相変わらず甘ぇ台詞平気で言うんだな。ふたりきりだとよりストレートな愛情表現だ。(いや、正しくは三人なんだけど)本当流石だサンジ。
何か俺はお前を尊敬して来たぜ…
「ーで、そこでクラクラしてる長っ鼻。」
ば、
バレテター!!!!
ニコニコと近づいて来たサンジに違和感を覚えつつ、優しく背中を押されドアへと案内されキッチンの外へ。
そしたらこっそり耳もとで(後でオロす。)って言いやがったー!あわわわぁー!
わ、悪いのは俺じゃねえ!勝手に始めたお前だー!!
ーーーウソップは見た。
…ああ、でもあいつら良いな。お似合いだぜ。※※※もサンジの事本気で好きみてぇだし。※※※の事泣かせたら許さねぇぞサンジ!
「ああ、ウソップに見られたよぅ///…別の意味でクラクラします、サンジくん…」
(ていうか、サンジくん初めから気づいてたでしょ?!)
「クラクラしてる※※※ちゃんも好きだぁ!」