海の上の日常。

□彼女は天使で小悪魔で魔女
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ああ、幸せだ。

俺ぁ、世界一幸せな男だぜ!



「ちょっと、もーっ。ルフィーっ!」

ルフィ、ウソップ、チョッパーのお馴染みバカ三人と芝生甲板で遊んでる※※※ちゃん。
今日もクソ可愛いな!
やっぱり天使だ!


俺は煙草をふかしつつ、愛しの彼女に釘付けだ。こうして君を眺め始めてから何本目の煙草だろうか?

そろそろ昼飯の準備をしなくちゃならねぇが、階段に腰掛けた腰があがらねぇ。
…まぁ、それも仕方ねぇよ。だって君が犯罪級に可愛いすぎるから!
※※※ちゃんの可愛いさは罪だ。そのせいで手配書が出されても文句言えねぇよ?(でもこの場合ALIVEのみだな!)


そう、何を隠そうこの天使は俺の彼女だ!
※※※ちゃんは晴れて俺のプリンセスになったのだ。
…これ程の幸せ他にねぇぜ。

………。


「っつーか!!てめぇらさっきから何してやがるっ!?」

「お?サンジ、何ってみりゃあわかんだろ?水鉄砲合戦だ!!にっしっし!」

「それはわかるがよ…」


いや、楽しそうで結構だが。
だがよ、


「何だ?サンジ。お前も混ざりてぇのか?そうならそう言えー!このそげキングのスペシャル水鉄砲かしてやる!」

「サンジ!面白いゾっ!」

「いや…」

「サンジくんっ楽しいよ。」

「!」


く、か、可愛い。
しかし、
しかし、だめだ!


※※※ちゃん…
それエロすぎるんだ!!
君の事だから気づいてねぇんだろうが、その微妙な濡れ具合はやばいぜ。

「行くぞ※※※〜っ!ゴムゴムの水鉄砲〜っ!」

「やーっ!もールフィずるいっ。」

「油断したな!※※※こっちも行くぜーっ!」

「きゃーっ冷たーい。やったなーっウソップ!」


こ、こいつら。
※※※ちゃんばかり狙ってやがる。
※※※ちゃんの可愛い反応にテンション上がってやがる!
その心俺には見え見えだぜ…!
それによ、


※※※ちゃん下着透けてるって!?


チョッパーはともかく。こいつらワザとだ。絶対見てやがる、なんつー姑息なマネを…っ!
いつの間にかブルックも来やがって※※※ちゃんに釘付けじゃねぇかよ!


バサッ

「わ、サンジくん?」

「あのな、おめぇらよ…。」

「ひぃっ!!!」


野郎共の視線を遮る様に※※※ちゃんに俺の上着をかけてやると、※※※ちゃんは全く気づいていない様で不思議そうに俺を見上げた。
俺の殺気に、自覚があるウソップは悲鳴を上げ後退る。ルフィの方は自覚はねぇみてぇだな。でも純粋な奴程怖ぇんだよ。

「サササンジィィ!わ、悪かったぁ!!ほんの出来心で…っ悪かったから蹴るなぁ!!!」

恐怖からウソップは自白してきやがった。ったく。

「今日のとこは蹴らねぇけどよ、だがな!」

俺はルフィ、ウソップ、ついでにブルックをビシッと並べて正座させた。
※※※ちゃんは俺達を気にせずチョッパーと遊んでる。そのマイペースな天然加減もクソ好きだっ!

「てめぇら、しっかり心に刻みやがれ!この前の宴で言っただろ?※※※ちゃんは俺のもんだ。俺のプリンセスだっ!エンジェルだ!マイスイートハートだ!変な気起こすんじゃねぇぞ!」

「あ、あ"い!すびばぜんでじだ!…足くずしてもいいでずが?サンジィィ」

「ヨホホ、※※※さんがサンジさんのものになってしまうなんて胸が痛いです。…あ、私痛む胸無いんでした。」

はぁ。

ああ、全くやっぱり可愛いって罪だ。
※※※ちゃん。
油断も隙もあったもんじゃねぇよ。


「サンジくん?」

俺は野郎共に見せつける様に※※※ちゃんの頭を優しく撫でると彼女の手を取りキッチンまでさらってきた。








「サンジくん急にどうしたの?」

カウンターのベンチに逆向きに座る※※※ちゃん。俺は向かいのダイニングセットのイスの背もたれに軽く腰掛け煙草に火を点ける。

ああ、やっぱり気づいてねぇのか。

「……。」

「ん?」


「…※※※ちゃん、その姿はさ、いけねぇよ。俺の前だけなら…嬉しいんだが。」


俺だってまだ※※※ちゃんの下着姿なんてみてねぇんだぞ?
あ、ピンクのレースか…め、メロリン。
って俺のバカ野郎!
しかし2人っきりになってみるとちょっとやべぇな。
あーやべぇ。
俺は欲望をぐっと抑える。
綺麗な※※※ちゃんを簡単に汚したくはねぇから。
…そりゃ死ぬ程触りてぇに決まってるが。

「わ…!」
※※※ちゃんは自分の姿をみてその自体に気づき、上着の前をぎゅっと引っ張って隠す。

カタン

「サンジくん…?」

無意識の内に俺は※※※ちゃんの両側からカウンターに手を着き、彼女を囲う形になって至近距離から見下ろした。

「ああ、やっぱり…」

「なぁに?」

「クソ好きだなと思って。」

そう言うと※※※ちゃんは真っ赤になって。気を紛らわす様に俺のネクタイを弄ぶ。

「ね…サンジくん、傷はもう痛くない?」

「ん?ああ。」

「…じゃあぎゅってしても良い?」

「※※※ちゃん…!ああ、もちろん。」



そう、この間の愛の告白の後、初めてキスしたその後。
当たり前の様に※※※ちゃんを抱きしめようとしたら彼女はハッとして。

「あ、そうだ、サンジくん怪我…!やっぱりだめ!」

ぎゅっとしたら痛いからって。
ちゃんと治るまで傷に触るからぎゅっとしないって。俺は平気だって言ったが、お預けくらっちまった。


ああ、でもやっと※※※ちゃんが俺を抱きしめてくれるのか!

そっと※※※ちゃんの手が背中に触れた。

「あ…」

「え?」

もう少しってとこで※※※ちゃんは動きを止めて、自分の体を見下ろす。


「やっぱだめだ、サンジくんまで濡れちゃうね。」

「っいや、※※※ちゃんそんなの構わねぇよ…」


※※※ちゃんはするりと俺の脇から抜けるとイタズラっぽく笑った。

「びしゃびしゃだからお風呂入って着替えるね。」

「あ、いや※※※ちゃん、じゃあ俺が手伝…
「サンジィー!飯まだかーっ!!飯ー!」


「……。」

俺と※※※ちゃんは目見合わせる。


ああ、さっさと昼飯用意しねぇとな。
タイミングが悪いぜルフィのやつ。

ガックリきていると不意に※※※ちゃんが手を伸ばして俺の頭を撫でた。
か、可愛い、、

「!※※※ちゅわん…好きだぁー!」

堪らず抱きしめようとするが、華麗にかわされニッコリと微笑みを向けられ、


「わたしも好きだよっ。」


って。言い残して。
彼女はキッチンを後にする。




あーもう。
可愛い彼女に振り回される俺。
小悪魔だ。
でも…悪くねぇな。


毎日どんどん骨抜きにされて…
彼女は魔性の女だな、天使だが小悪魔であり魔女だ!なんて考えつつやっと昼飯の用意に取り掛かる俺だった。




※※※ちゃんが戻ってきたら誰がいようと何だろうと、思いっきり抱きしめよう。

可愛い可愛い俺の彼女。

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