MAINーJOJOー
□きみのいない未来だけ
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お前の全てはこの私が奪ってやった。
友人、恋人、愛犬、父親、そしてお前自身も…
全て…全て奪ったはずなのに…何故こんなにも満たされない
あのクズの様な父親を殺した時のような味気なさ
ジョジョの肉体を手に入れ、真に二人で一人の状態にまでなったというのに…!
何故だ…?
私の本当に
奪いたかったものは?
暗く冷たい海底で
永遠とも思える時間の中で私はただお前の残骸を抱きしめていた
もう動くことの無い「ソレ」は数日程で朽ち果てた
何度も、何度も微睡みの中で夢に見る。
最後の最後までこの私に抵抗し続けたあの男の夢
夢の中のジョジョは
私に何かを訴えかけるが,私にはその言葉が聞こえない
ジョジョに近付こうと手を伸ばしてみても…届かない
そしてジョジョの後ろから別な人影が姿を表す
夢はいつもそこで途切れる
私は何故ジョジョを手に入れたのに満たされない…本当の理由を自分でもうっすらと気付いていた
でも、認めたくはなかった
認めてしまったら
今までの事が全て無駄になってしまう様な気がして…
この私が…ジョジョの肉体じゃなく***を奪いたかった…なんて
でも…もうそれは叶わない
私自身が壊してしまったから
でも、私は過去に戻るつもりなんて毛頭無い
もう終わった事だから
ジョジョ…
お前だけはこのDIOの傍に置いといてやろう…
お前の守りたかった物が
どれほど無駄だったか…
お前が守りたかった物が
私の手によって全て壊れていく様を…間近で見せつけてやる…
ふふふ…楽しみだ…
なぁ…ジョジョ?
「あぁ…私のジョジョ…**してる…」
もう動かないジョジョの
頭蓋骨をぎゅっと抱え込みそっと唇を寄せる
あぁ…まだ月日は長い…
暗い海底の奥底で私はそっと目を閉じた
.
お題サイト様よりお題を使わせていただきました!!
「きみのいない未来だけ」