MAINーJOJOー

□二人で迎えた朝に
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どうしてこうなった…!



朝起きて、ふと隣を見たらジョジョが裸で俺の隣に
寝ていた


…いやいやいや!!
明らかにおかしいだろ
この状況。


俺とジョジョは別に
付き合っているとか
そういう関係はない


それなのに、いきなり
ベッドで朝を迎えるなんて…とりあえず落ち着け俺


昨日はジョジョの家に
久々に行って、二人で
がっつり酒を飲んで
……だめだ

それ以後の記憶がない



一番白黒ハッキリ
させなきゃいけない所を
覚えていないだなんて!!



まさか、俺はジョジョに
抱かれたのか?


…いや、腰は痛くない



となると、俺がジョジョを抱いたのか?



まさか…酒の勢いとはいえありえない



一人、悶々と考えても
答えが出る筈もなく


時間だけが、ただ
過ぎ去っていった






「うーん…ん…む」


「ジョジョ?起きたのか!?おい、起きろスカタン!!」


まだ眠そうなジョジョを
叩き起こし状況を聞く


「おいジョジョ、これはどういう事だ。何で二人とも裸なんだよ」


「えーっと…まぁ、その…色々あったんだよ」


「色々…だと…?」


「色々」


まさかまさかまさか…!
あってはならない事が
起こってしまったのか?



「ブフッ!クスクス…」


「…ジョジョ?」


「アハハハッ!シーザー、よーく周り見てみろよ」


「周り…?」


ベッドの横に手書きで
書かれたドッキリ大成功!と書かれた紙があった


近くにこんな物が
あったのに気がつかなかったなんて…!



「ジョジョ…貴様っ!」


「いやーお前途中で寝ちゃったじゃん?んで、何となく面白そうだから軽くドッキリを仕掛けてみたわけよ」


人が真剣に
悩んでたのに何て奴だ


まぁ、ジョジョらしい
といえばそうなんだが



とりあえず一発殴っとくか



「ちょっ…シーザーちゃん暴力はんたーい!!…いてぇっ!」



「全く…下らないことしてんじゃねぇよ」


「その下らないことに引っ掛かかってたのは誰だったかなー?」


「………」


「無言で睨むのマジでやめて恐い」



「とりあえず、俺はそろそろ帰るからな。まぁ、また今度な」


「おぅ、じゃあな」


ーーーーー



……良かった
バレなかった。


昨日は、シーザーが
先に寝てしまって寝顔を
見ていたら何かムラッと
して軽くキスを落とす
だけのつもりだったが
キスマークまで付けてしまった



俺達は付き合っている
わけではないし
これからも想いを伝える事はないと思う


今までの関係を
壊したくないから




酒が入りすやすやと眠るシーザーの首もとに
頭をすりよせ、小さく
愛の言葉を囁いた


「好きだ…シーザー…」


返事は返ってこない


首の後ろに軽く吸い付き
赤い痕を残す


自分からは絶対
見えない位置に付けておいたから分かる筈はない


さすがに酒の勢いとはいえシーザーを脱がせたまま
ではまずい


でも、これからまた
服を着せるのも面倒だ

悩みに悩んだ結果
今回のドッキリになった


でも、本当は
ドッキリなんかじゃなく
本当の意味で二人で朝を
迎えたかった


でも、その一歩が踏み出せない臆病な俺


俺はため息をついて
二度寝するためにまた
布団に潜り込んだ



.

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