MAINー銀ー

□届かぬ思い
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その後の事は
よく覚えていない


気が付くと俺は万事屋に戻っていて高杉が隣に
居た二人とも裸で
察しが付いた



後々、高杉から聞くと
断られた後俺は高杉に
強引にキスをして
万事屋に連れ込んだらしい


その時の俺は
かなり殺気立っていて
あの高杉でさえも
恐怖を覚えたという


でも、それと同時に
ゾクリとした快感を感じた…とも言っていた




俺は感情が昂りすぎると自分を忘れて
白夜叉の時の
獰猛な自分に精神を支配されてしまう




高杉はその事を
身をもって体験しても
なお、そんな俺が好きだと言っていた



だから、俺達は
付き合い始めた



でも…


付き合い始めて
気が付いた



高杉は俺を見ていない



いや、正確に言うと
俺の中の白夜叉の方の
俺を見ている


いつもの俺には
ほとんど興味を示さない


たとえ
愛の言葉を囁いても

唇を奪っても

不機嫌そうにするだけ



俺はどうすればいい?
形だけは恋人同士だが


心は遠く離れている


別の俺を見ているお前に俺の声は届かない







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