short

□selfish
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ここ最近、中々満足に休憩をとることもままならずグレタに会えていないことが気掛かりで仕方ない。

あの難しい性格だ。

下手をすれば寝食を忘れて、絵に没頭しているかもしれない。

(まぁ、してるだろうな)

空腹や睡眠不足で、倒れているのを発見したのは一度や二度では無い。

だからなるべく休憩の時には様子を見て、食事させたり、ベッドに連行したりしている。

まぁ極稀に、ベッドに行く目的が変わることもあるが。

しかし、考えれば考えるほど心配になってくる。

(此処が終わったら様子でも見に行くか……?)

ジェリコは一気にペンのスピードを上げ、無事に休憩をとることが出来た。

この分だと数時間帯はゆっくり出来そうだ。

グレタを外に連れ出すのも良いかもしれない。

休憩の過ごし方を考えながら廊下を歩けば、すぐにグレタの部屋に辿り着いた。

「グレタ、俺だ」

礼儀上、ノックをしてみるが勿論反応はない。

(猫でもいい加減なついてくる頃なんだがな)

しかし、相手は人間関係に関してネガティブな蝙蝠だ。
多少強引になってでも、こちらからコンタクトをとるしかないだろう。

「開けるぞ」

絵に没頭しているか、はたまた倒れているのか。

ドアノブを回し、ゆっくりと押す。



中は、無人だった。
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