いかさまジャッジ

□3
1ページ/2ページ


門番達がサボっていないか確認しに行くという名目で、様子を伺いに門へ足を向けると、途中でこちらへ駆け寄ってくる人影が見えた。

二つのシルエットがだんだんはっきりしてくる。

考えるまでもない。双子の門番だ。

「あ、居たよ兄弟」

「居たね兄弟」

「どうしたの、アンタ達。まだ休憩じゃないはずだけど」

「どうしたもこうしたもないよ!」

「何で僕たちもお茶会に呼んでくれなかったのさ!」

狡い狡いと喚く少年達の反応が予想通り過ぎた。

さて、どうやって納得させよう。

「別にアンタ達だけ呼ばなかったわけじゃないわよ。あのお茶会は本当に簡易的なものだったから。ほら、エリオットも居なかったし」

「でもお茶会はお茶会だよ!アガートも参加したんでしょう!?」

「部下には労働させてこき使ってる間に、上司は優雅にお茶会なんて狡い!」

どういう言い分だ。と口を開こうとしたその時だった。

視界の端に赤と銀がちらつく。

「───っ」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ