short


□愛 know.
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『青峰っちは酷いっす』








そう言うと、心底訳の分からなそうな顔でこちらを振り返る青峰っちは情事後の気怠げな雰囲気を醸し出していてなんだかとてもドキドキしてしまう。
でもそんなドキドキも、胸に溜まったドロドロとした泥のような不安感と混ざり合って全然心地良くない。

ずっと引っかかってた。

青峰っちの表情。




I know
ーーーfrom.K






『なにが酷いんだよ』

『青峰っちはさ、いつも誰を見てるんすか?』

『はぁ?』

『とぼけないで。
オレがどんだけ青峰っちのこと見てきたと思ってるんスか?
中2の時からずっと好きで、部活中も学校行事も、いつも目で追ってて。
中3の夏にやっとの思いで告白して、青峰っちがOKしてくれたときは幸せすぎて死ぬかと思ったッス。
やっと青峰っちと付き合える、やっと青峰っちに堂々と好きだって言えるんだって。

…だから最初は気付けなかった。
あぁ青峰っちに愛されてるんだなって、素直に思ってたんス。
でもね、最近気付いちゃったんスよ。
アンタが本当に好きなのは、俺じゃないって』

『おい黄瀬、』 

『オレを抱いてても、青峰っちはいつも違う誰かを見てる。
…あんな切なそうな顔されて気付かないわけねぇッスよ』

『分かってるんスよ、オレじゃ青峰っちのトクベツにはなれないって。
きっと青峰っちはこれからも、その誰かのこと好きなんだろうなって。

…でもね、それでもいいんス。
たとえトクベツになれなくても、俺だけを見てくれなくても…変わりでもいい。
青峰っちの側にいたい…

ねぇ、オレを愛して欲しいッス…』


こぼれ落ちる涙を拭うのは自分の白い腕だけだった。

end.


短文+ほぼ会話文。
次更新はこれと対になるお話です。

青緑増えろ!葉山玲斗
(1月10日(木))

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