short


□日曜日
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今日は日曜日。

愛しい黄色の彼は、まだベッドの中で静かに寝息をたてている。
それを起こさないようにそっとベッドを抜け出して着替えを済ませた。
よほど疲れがたまっているのか俺が動いても目を覚ます気配など微塵もなかった。
ゆっくり寝ていろ、と静かに呟き、そっと黄色い頭を撫でて寝室を出た。


最近の黄瀬はとても忙しい。
超売れっ子タレントとして、モデル業だけに留まらず、ドラマやバラエティー、クイズ番組やCMなど、その顔を見ない日はないくらい様々なジャンルで活躍している。
そして、その爽やかなルックスは勿論、人懐っこい性格や明るい口調などで男女問わずファンが多い。

職場でもいろんなところで社員が黄瀬の出ているドラマや番組等の話をしているのを毎日のように見かける。


しかしその分やはり相当疲れが溜まっているらしい。

確かに、ほぼ毎日朝から晩まで撮影やら収録に追われ、休みも不定期。
こんな生活を続けていて体調を崩したりしないかと時々心配になっている、など決して本人には言わないが。


昨日も遅くまでドラマの収録をしていたらしく、帰ってきたのは確か夜中の二時頃で。

『緑間っちまだ起きてたんスか!
先に寝ててよかったのに』
なんて言われた。

確かに、何度か睡魔に負けそうになった。というか負けた。
気がついたら30分経っていて、誰もいない家の中で黄瀬の名前を何度も呼んで。
まだ帰ってきていないことが分かると安心したけれど、誰も居ない部屋で一人で騒いでいたのかと少し恥ずかしくなって一人で赤くなったり。

けれど、どれだけ遅くても、俺はいつも頑張っているコイツにきちんと おかえり を言ってやろうと決めている。
家に帰ってきたのだ、気を抜いてゆっくりしろ。
そういう意味を込めて。








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