悪魔屋敷
□1.天秤の重り
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7人の悪魔が住む屋敷に…
1人の天使が舞い降りた。
「お前が今回の"贄"か。」
ここは、7人の伯爵級高等悪魔達が住み込み…天界と魔界のバランスを保つべく、下級悪魔達に指令を出す管理塔。
ここには、必ず1人…悪魔達の食料となる天使が送られる…
「…はい。よろしくお願いいたします。」
悪魔達の代表、魔王と称されるこの人物…彼の後ろには二人の男、もとい悪魔がいる。
「ふふ…今回の贄も可愛いですねぇ…」
「黙ってろ。まだライ様がお話している」
彼らもこの屋敷の住人。
一人は艶やかな黒髪に妖しく光る赤い瞳。もう一人は金のメッシュが入った茶髪に黄金色の瞳…
どちらもきちんとした身のこなしで、まるで執事や使用人の様だ。
「そう固くなるな、じきに慣れる。」
魔王は笑う。
そして、二人の方を見て告げた
「彼女を部屋に」
「「かしこまりました。」」
二人は扉を開き、手で廊下をさす…
「後ほど、また呼びに行く。それまでくつろいでいるといい」
魔王の言葉に小さく「はい。」と一言残し、白い翼を持つ彼女は二人の悪魔に連れられて与えられた部屋へ向かった
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