Shorters
□初顔合わせ
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[υ]-εγλ0001年2月某日。
「しゅにーん…」
「何だレノ」
「俺、新人は二人って聞いてたんですけど、と…」
「俺は四人だと…」
新入社員との初顔合わせ。
新人についての話を聞いたのはどのくらい前だったか。
あまり興味がなくて聞き流していたが、人数くらいは覚えていたつもりだった。
「レノ、お前はこの前の説明で寝ていたからだ。
ルード、すまんな。この前の説明後、急に二人追加することになったんでな」
「それにしたって…」
今回の人数は異例だった。
少数精鋭のタークスに、六人。
少なくとも俺は、一度にこんなに入社してきたのを見たことがない。
「大丈夫なんですか? あそこの女二人なんてすごいチビだぞ、と」
「身長は問題ではないだろう」
「あそこの坊ちゃんなんかすぐに音を上げそうだぞ、と」
「心配ない」
その言葉には何の迷いも不安もない。
まぁ、主任が言うんだから間違いはないだろう。
何より、この全員が厳しい試験を経てここにいるのだ。
ちょっとのことではへこたれないだろう。
「さて。これよりお前達には任務に向かってもらう」
さっそく主任はあのデントウギョウジをさせるらしい。
俺も任務のため、新人達よりも先に本部を出る。
死以外では抜けることのできないこのタークス。
お前らはいつまで堪えられるかな?
「お手並み拝見、だな、と」
それはやつらの覚悟と実力次第。
end
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