dream■short_T
□お見合いパーティー【硬派編】
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「出逢い間もない折から死の話というのも、戸惑ったのではないか?」
(ギクッ!)
「あー…、はい、でも大事なことですよね!
あー…、でもちょっといやだいぶビックリしました!」
ミホークは、フッと破顔すると名無しさんの片頬に大きな手を添えた。
「主は正直だな。
…剣の道を歩む者は、常に死と隣合わせの覚悟が必要だ。
それ故、ともに生きる主にも俺の心を伝えたかった。
…許せ。」
そのまま優しく指を顎まで滑らせると、視線を合わさせるようにクッと持ち上げた。
射竦めるような熱い眼差しに、ドキドキと心臓が鳴る。
「…わかりました。
だけど…、二人で落ち着くための準備のことも、色々話したい、です。」
ミホークは目を細めて名無しさんの額に口付けると、傍らから何かを取り出した。
「無論だ。
永い時間(とき)を共に過ごすのだ。
まずは基盤を固めねばならぬな。」
何処から準備してきたのか、クラシカルで重厚な冊子を名無しさんへ差し出した。
「さぁ、選ぶが良い。
俺と主が永遠の愛を誓い共にする寝床だ。」
「えっ、
い、いきなりベッドを選ぶなんて何か照れ
……
か、棺桶のカタログ…。」