dream■short_T

□舌鋒は剣よりも鋭し
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名無しさんが、クライガナ島にてミホークへの弟子入りを志願したのは3ヶ月ほど前。



生半可なことでは受け入れられまいと覚悟を決めていた。




「どんな過酷な修行でも耐える所存です。」



ミホークは、鋭い眼光で名無しさんを下からゆっくり見遣ると、顔で視線を止めジッと見詰めた。



「ふむ…




良いだろう。


俺が主に剣の道のいろはを仕込んでやろう。」


「待てェーい!!

てンめェ…


俺ンときと違い過ぎだろうが!

あっさり承諾してんじゃねェよこの色ボケ剣豪が!!」





それから、どうやら名無しさんに一目でご執心してしまったミホークと、徐々に名無しさんに惹かれナイトの役割を果たすゾロとの死闘(口喧嘩)の日々が始まった。





本日も、名無しさんに堅苦しい口調で際どい口説き文句を語りかけるミホークに、
黙れエロ鷹!
と叫ぶゾロの声が響き渡る。



「そうか。


では、主は剣の道を極めるために女とは生涯縁を結ばぬと。

そういうことだな。


いやはや関心な心意気だ。」



「べ、別にそういうこと言ってんじゃねェよ…!


…同じ剣士で、互いに高め合える女なら…」



ゾロは、隣で胡座をかいて目を瞑っている名無しさんにチラリと視線を流した。



「フン。

男が二言か。不甲斐無きことよ。


名無しさん、主もこのような兄弟子ではさぞ頼りなかろう。

だが俺がついて…」

「名無しさんに気安く触んなこのハゲタカ!!


俺がゼッテェコイツから守ってやるからな!名無しさん!!」





名無しさんは、ゆっくりと目を見開くと、すうっとひとつ深呼吸をした。




「…ていうか師匠もゾロも…




今、瞑想の時間なんだから静かにして貰えないかな…!


真面目に修行やる気あんのか!!」

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