☆ARS☆
□無関心よりも
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〈椎梛side〉
「おっはよー♪」
「相葉君テンション高い(笑)」
雅「そーでもないよ♪」
音符が見える時点で高いと私は思うのだけれども。
先生「相葉!煩い!」
雅「すいません…(笑)」
教室中が笑いに包まれる。
こんなに遅刻して、そんなに勢い良くドアを開けて、そんなにハイテンションで入ってくれば怒られて当然。
私の前の席の彼。
名を相葉雅紀と言う。
因みに私の両隣と後ろは居ない。
窓側の席で一番後ろ。
右隣が居ないのは人数の関係。
だから、この男は私に構ってくるのかも知れない。
だが、私にとって彼は邪魔でしかない。
今日の様に遅刻をしたにも関わらず大声で挨拶。
「忘れ物をした」と後ろを向いて私の教科書を覗く。
休み時間には「お話しよーっ♪」と私の読書の邪魔をする。
ほっといてくれないかな。
私はそういうキャラじゃない。
今すぐにでも席替えをして欲しいのだが、何故か担任の訳の分からぬ掟によって各学期に一度だけしか行われない。
勿論、クラス全員からのブーイングを受けていた。
しかも1学期に至っては、出席番号で並んでいた。
…今の私にしてみれば、1学期の方が良かった。
2学期と言う1年間で最も長い期間をこの相葉雅紀と言う男の後ろで過ごさなければならない。
…3学期はまだか?
椎梛「あと3ヶ月…」