☆ARS☆
□伝わる想い
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お客さんも殆ど来ないし、椎梛も泣き止まないし。
だから店を雅紀に任せて休憩室に来た。
潤「…心配だな」←ちょっと後悔
聞き耳を立てても何も聞こえないという事は…お客さんは来てないみたいだな。
潤「…椎梛?」
椎梛「ん〜?」
後ろに回って椎梛を抱き締める。
潤「椎梛は優しいね」
椎梛「急に何!?///」
潤「人の気持ちになって考えられるって良い事だよ」
頭を撫でながら言うと椎梛の身体が熱くなっていくのが分かる。
全てが愛しい。
もう店なんか閉めてずっとこうしていたい。
椎梛の近くに居たい。
雅「…潤ー!お客さんだよー!」
潤「チッ…今行くー!…椎梛はどうする?」
椎梛「顔洗って化粧し直したら行く」
こりゃ相当時間掛かるな(笑)
潤「分かった。待ってる」
場所を椎梛に教えてから店に戻る。
潤「大変お待たせ致しました」
常連のお客さん、安藤さんだった。
安「大幅にリニューアルしましたね(笑)」
潤「当店は店内で飲食可能になりました」
安「素敵ね。広めていいかしら?」
潤「出来れば良い評判をお願いします(笑)」
安「それはアナタ次第よ(笑)」
潤「頑張ります(笑)」
安「リニューアルという事は、新作があるのかしら?」
潤「はい。その中でもオススメは“さくらんぼティー”です。お持ち帰りも可能ですが、こちらで召し上がる方が視覚的にも満たされるかと思います」
安「ではそれを」
潤「畏まりました」
俺は、早速さくらんぼティーを作り始めた。
雅「(あの潤が店主の顔してる…!)」←