☆ARS☆

□学園の嵐 *1st*
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〈椎梛side〉



椎梛「【嵐】かぁ…」


全く知らない訳ではない。


あまり関わりたくないだけ。



直接会った事はない。


会いたいとも思わない。



興味がないと言うと嘘になる。


でも向こうは五人。


どうなるか分かんない。



自分でもよく分からない、何とも言えない恐怖感が強くて五人に会う勇気がない。

と言った方が正しいのかも。



どうせ向こうも群がる人々に手一杯で態々私なんかに会いには来ないでしょうし。



「荒谷様!」

椎梛「どうしたの?」

「大丈夫ですか!?」

椎梛「えぇ、大丈夫よ。いつもの事だから」



【嵐】ねぇ…



「そう言えば荒谷様以外の【嵐】の五人がさっき荒谷様を探してましたよ?」





………はぁ?





「なので今、荒谷様を皆で大捜索中です」


マジかよ…


椎梛「ど、どこに居るの?」

「『僕達、1Aの教室で待ってますから、絶対に来て下さいね?(キラン』だそうです」


最後のキランは何だ?


「『絶対来てね?』と『来ないと…ねぇ?』だそうです」



はぁ…



椎梛「……分かったわ。行って来るから、大捜索を止めてと呼び掛けておいて?」

「はい!」



会いには来ないと思った側から呼び出しか…



まぁ、行きませんけどね?



あ…


お弁当教室じゃん。



椎梛「どーしよーかなー」


隣の教室だし。



椎梛「仕方無いなぁ」


一旦教室に戻ってお弁当を持って屋上に逃げ込むかな?



「あ!荒谷様!」

「さっき【嵐】の五人が!」

椎梛「知ってるわよ。今からお弁当を持って向かうの」


嘘だけど。


「いってらっしゃいませ!」



行きませんけど。
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