☆ARS☆
□君の虜
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〈椎梛side〉
智「おいらより全然椎梛ちゃんの方が上手いじゃん!」
椎梛「そんな事ないよ!智君の方が上手!」
智「いやいやいや!椎梛ちゃんの方だよ!」
椎梛「絶対智君だって!」
…って喧嘩染みた事を「切りがない!」と言う智君の一声で一通り終えて、今は一緒にお買い物。
智君が買いたい物がある、と言ったからカラオケに一番近くて大きいショッピングモールに来た。
このショッピングモールなら大体のお店は揃ってるから便利。
そして流石クリスマスシーズン、彼方此方にサンタクロースがいらっしゃる。
よく見る王道のサンタのおじさんの置物だったり、サンタの格好をしたお店のお兄さんやお姉さん。
お店の人じゃなくても、サンタっぽい服を着てる人も居る。
あの格好ってやっぱり目立つ。
…そんな格好をしている訳じゃないのに、たまに私達も振り向かれたり、二度見されたりするのは、多分私の気のせいではないと思うけれども。
皆が何か言っているけど、恥ずかし過ぎて聞き取る余裕は持ち合わせていない。
智「…ちょっとココ入ろっか」
椎梛「うん」
ほら、智君だって困ってる。
私の気のせいじゃないな。