☆ARS☆
□一人の男
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〈椎梛side〉
一緒じゃダメなの。
サプライズにならないじゃない。
よさそうなの見付けちゃったんだよね〜♪
だから、二宮を無理矢理振り切って一人でお買い物。
「すいませ〜ん!」
※※※※※
用事が思ったより早く終わっちゃってずっと座ってるんだけど、一向に来る気配がない。
椎梛「30分は少し長かったかなぁ…」
男1「ねぇ君?」
うわー…
男2「君一人?」
男3「一緒に遊ばない?」
三人かぁ…
まぁ、この手の扱いには慣れてるからいいけど。
男3「聞いてる?」
男1「行こっ?」
椎梛「あ…」
両サイドから腕で掴まれ立たされる。
コレは想定外…ヤバい…
椎梛「嫌っ!離して!」
男2「ん〜?何か言った〜?」
気持ち悪い笑顔を向けてくる。
男1「静かにしないと…その口塞ぐよ?」
どんどん距離を詰めてくる。
…と、男が急に視界から消えた。
この一瞬で何が起こったのか全く理解出来ない。
それでも恐らく目の前に立つ帽子を目深に被った男が何かしらしたのだろうという予想はついた。
救世主とは正にこの事。