☆ARS☆
□一人の男
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〈椎梛side〉
・・・。
椎梛「ねぇ二宮…」
和「どうなさいましたか?」
椎梛「さっきから周りからの視線がグッサグサ刺さって痛いんだけど…」
燕尾服って可笑しいでしょ!
そりゃあ目立つでしょ!
私はあまりバレたくないのに…
和「そう申されましても…」
確かに二宮は本来の執事としての仕事をしているまでなんだろうけど、その本来の執事の仕事に慣れていない私にとっては違和感でしかない。
なんか普段と違う分、変な所に不自然に力入って疲れる。
さっくんはいつも私の自由にさせてくれる形で仕事をしていた。
私が「お出掛けして来る」って言ったら「じゃあお花の手入れしとくね」って、そんな感じ。
椎梛「やっぱり…さっくんの方が良かったかも…」
そう呟いた直後、急に手を引かれ近くにあった服屋へと連れていかれる。
椎梛「ちょっ…何!?」
和「少々お付き合い願います」