☆ARS☆
□Dream Fighter
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〈椎梛side〉
♪はじけりゃ Yea!
素直に Good!
嵐のコンサートなう!
とは言え、国立のような大きい所ではなく、ちょっとした広場。
何故か招待されたんだって。
ちょっとしたコンサートなだけあって訪れたファンも現地の人だらけらしい。
こんな狭い場所に国立並みの人数が集まったらコンサートどころじゃないだろうけど(笑)
……ん?
今、後ろを通った人…何か異様にオーラ黒くない…?
気になる…
※※※※※
松潤のソロ曲ー!
この距離でShake it!とか///
きっとファンを片っ端から殺したいんだろうね!←
今度はニノのソロ曲ー!
Gimmick Gameだぁ♪
セクシー///
と、突然不思議な事にイメージが送られてきた。
──サビに入り中央に移動した直後、足元のステージの一部が崩れ落ちてニノが大怪我をするというイメージ。
私に予知能力はない。
じゃあどうして?
でも今はそんな事を考えている余裕はない。
もしこのイメージが現実になるならば…
もうすぐサビに突入。
……ッ!
マジで起こったか。
ニノもかなり驚いたらしく、体勢を崩し、若干音を外した。
ファンもそれには気付いたが、何が起こったまでは気付いていない様子。
私の事、バレてない…かな…?
取り敢えずイメージのような最悪の事態は免れた。
※※※※※
椎梛「大丈夫?」
和「大丈夫。助けてくれてありがとな?」
椎梛「やっぱり和にはバレてたかぁ〜(笑)」
和「椎梛しかアレ使えるヤツいないでしょうよ(笑)」
椎梛「いや…さっきのは誰かがアレを使って故意に…」
和「事故じゃなく?」
椎梛「うん。イメージが送られてきたの、あの時の最悪の事態の」
和「挑戦状ですか」
椎梛「多分。…ソイツに“お前なんかに守れるのか?”って試されてるみたいで本当に怖かった…」
和「出来たじゃん」
椎梛「ううん、だから音…」
和「それくらい怪我に比べたら大した事ないって」
椎梛「でもアレ…」
和「うん、助けてもらった俺が言うのも何だけどさぁ、あの場で使っちゃうのはちょっとヤバかったかもね?」
椎梛「やっぱり?」
和「でも、ありがと♪」
いっつも不意討ちのキスはダメって言ってるのに///
和「じゃあ、そろそろ…」
あっ…
和「ほら!そんな顔しなーい!…俺も気を付けるから」
和に、嵐に何かあったら…考えるだけで恐ろしい。
頑張って、と衣装に着替えた和の背中を見送りながら呟く。
きっとまた何かを…
何が起こっても私が皆を守らなくちゃいけないんだ。
※※※※※
次は私の好きなCry for you♪
あっ!?……ッ!
ガッシャーン!!!
間一髪、奥に押せたから何とか直撃は免れたけど…智君、破片とか刺さってないかな…
つーか、普通国民的アイドルに照明なんか落とすか!?
そんなに俺に殺されてぇのか…?
マジ許せねぇ。
ってか、許さねぇ。
≪犯人探してくる!≫
そう和…いや、ニノに送ると、「待て!行くな!」と言わんばかりに目を見開いてこっちを見た………まま歌っていた(笑)
でも、ごめん…もう見てるだけとか耐えらんない。
もしかしたら、こうやって和が動けない時に態と私を狙っているのかも知れない。
ヤツの思う壺なのかも知れない。
それでも私はじっとはしていられない。
もう我慢の限界なの。
誰も未だ怪我してないとは言え、これからしないという保障はないし、何も起こらない筈もない。
私が必ずしも守り抜けるという自信もない。
だったらその何かが起こる前に食い止めてやる。
多分…いや、絶対あの黒いオーラを放っていたアイツの仕業だ…どこにいる?
……あ!居た!
ふっ、ぬけぬけと私の前に自ら姿を現しやがっ──…