main

□教育と発達と天才
1ページ/2ページ

お昼間、コタツに入ってごろごろしてテレビを見てる伊達ちゃんと俺。

「天才を育てる子育てのヒント」という、酷く無縁な番組を見てる。
ただコタツから出てリモコンを取るのがめんどくさいのと、特に見たい番組もなかったから俺も伊達ちゃんもチャンネルを変えようとはしなかった。


「天才ってさ、要するに、子供ん時の生活とか教育とかが重要って事だろ?」


コタツに潜って顔だけ出してる伊達ちゃんが言う。


「そうみたいだね」


レポートやっててそこまでテレビを見てなかったからそう答えた。


「ならさ、もう産まれて18年もたった俺らはもう天才にはなれないってことか?」


それはもっとアタマの良いお偉いさんに問うべきだと思うよ、伊達ちゃん。
そうだね、とも、そんな事ないよ、とも言えなくて、うーん…とだけ言っておいた。


「もっと早くテレビでやってくれてたら俺らも天才になれたのになぁ」

「あー、まぁそうだねー。こんなレポートも光の速さで終わらせる事できるのにねー」


そして番組が終わって、サスペンスドラマになった。
伊達ちゃんがモゾモゾ動いてきて、俺の隣に座る。


「なー、佐助ー…」

「んー、なぁに?」

「レポート提出明日じゃねぇだろ?ちょっと休憩しねぇ?」


そう言って上目遣いに迫られたら断れないってーの。
伊達ちゃんもそれを知っててやってるからタチが悪い。


ちょっと意地悪してレポートの方に目をやると、俺の首に顔を埋めて甘えてくる。

あー…もう、どうしてこの人はこんなに可愛いんだろ。
子供の時にどんな教育を受けたら、こんなに俺を誘惑する天才に育つんでしょうね?
天性の才能なんですか?
どっちにしろ君は天才です。


昼間っから腰痛くなっても知りませんよ。
誘ってきたのは伊達ちゃんの方なんだから!


















教育と発達と天才
今後現れる事のない超天才。
その名は、伊達政宗。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ