novel01
□Sleeping
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『Sleeping』
―虚圏の朝。
創造主が創った太陽はニセモノだが、
それでも、毎日光を連れて東の空から昇り、朝をつくる。
虚夜宮にも、朝が訪れる。
外見も内も白いその宮殿に、朝日が満ちる。
宮殿の、ある塔の一室。
この虚圏にただ一人の、人間が眠っていた。
かの人間の名は、
井上 織姫。
創造主の望みを叶える、「希望の光」としてこの虚圏に連れてこられた、
ある特異な能力を持った少女である。
寝息をたてている少女の部屋にも、窓から朝日が射し込んでいた。
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