現実逃避
□いつまでも
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あの日、敦子は卒業を宣言した。
分かってたけど、
やっぱり動揺は隠せなくて…
なんとか終わって、家に帰ると数分前に一緒にいた敦子から電話がかかってきた。
高橋「もしもーし?」
敦子「…だよ。」
高橋「え?」
敦子「何で先に帰ってんだよー‼」
あぁ…キレてる。
ヤバぃなぁ。つーかみんなと話してるからわざと先に帰って来たのに…
敦子「は?」
高橋「え?」
敦子「…声にでてるけど。」
高橋「…⁉ご、ごめ「みなみ?」
敦子「急に気を使うなんてらしくないじゃん。」
高橋「…ごめん。」
敦子「みなみ、お願いがあるんだけど。」
高橋「いきなりやな。どーした?」
敦子「…いつまでもみなみはそのままでいて。」
それだけ言うと敦子は返事も聞かずに電話を切ってしまった。
…ガチャ
敦子「ただいま。」
真っ直ぐわたしのとこに来て
隣に座った。
何故だろう…ただそれだけなのに
高橋「安心するわぁ…やっぱり隣に敦子がいて欲しい。」
そうつぶやくといつもの
あのくしゃっとした笑顔が目の前で輝いた。
END