§hanchul§
□Merry U
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『プ…プロポーズ?!』
「俺はお前と家族になりたい」
『家族…』
そりゃヒチョルとはずっと一生一緒に居たいし、何より誰より愛してる。
俺だって結婚出来たら…と考えたことが無いわけじゃない。
でも…とあまりの展開に頭が付いていかない。
「俺…頑張ればお前の子供産めるんじゃないかと思うんだ。考えてみろ、俺とお前の子だぞ。宇宙大スターと13億の奇跡の子供だ。絶対可愛い。可愛くないわけがない。むしろ超絶な可愛さだろ」
ウットリとした表情で身振り手振りを加えて捲し立てるヒチョル。
口を開いたまま見つめる俺に気付き、いきなり鋭い眼差しで掴み掛かって来た。
「まさかお前…俺のことは遊びなんじゃ無いだろうな!!心と体を弄んだだけなんじゃ無いだろうな!!」
頭が更に真っ白になる。
『ヒチョル…ヒチョル、ちょっと待って。落ち着いて。遊びなわけ無いだろ?弄んだって…お前にそんなことする度胸無いよ』
自分を落ち着かせるためにも俺はゆっくり言い聞かせるように話した。
『結婚も…俺だってしたい。絶対に幸せだから。でも「だろ?!間違い無く幸せだ!」』
再び目を輝かせてヒチョルが言う。
「いや、確かに産むのは無理かな。でも絶対じゃない。
もしかしたら俺とお前の細胞や遺伝子で子供が出来るとかあるかも知れない。医学も科学も発達し続けているからな。
それ考えたら出産だって出来るようになるかも知れない。
パンダみたいな小さい子供なら産めるかも。タマゴとか。
どっから出て来んだ?って思うと恐ろしいけど…
だけど…
この世に絶対は無い。
そうだろ?
俺は諦めない。」
ニヤリと口の端を上げて笑うヒチョルはやっぱり綺麗だ。
それはもう倫理とか、文化とか、性別とか、人間とか、時空とか、そんな小さいことはすべて超越していて
俺はヒチョルなら、俺たちならどんなことも可能なんじゃないかと思えて来た。
あぁ、だからやっぱり俺はお前が良い。
泣きたくなるくらいお前を愛してるんだ。
大きく深呼吸をして、俺は俺のヒチョルに、俺だけのヒチョルり跪き手をとった。
『キム・ヒチョル…あなたを心から愛しています。だから俺と…』
二人が永遠になる
〜fin〜