先輩観察帳

□短ランの先輩
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「いぃぃぃざぁあああやぁあああああ!!!」


今年からめでたく(?)来神学園に入学した優衣

優衣は憧れの先輩である平和島静雄が青筋を浮かべて中庭で何やら叫んでいる姿を、二階廊下の窓からうっとりと眺めていた


今日も聞こえる先輩の怒号……


「超幸せ…vV」


毎日、毎日聞こえる静雄先輩の声はまるで狩人の様な鋭さで……


「まぁ、実際に誰かさん…ってか俺を狩ろうとしてるからねぇ」


静雄先輩のその鋭い眼光にに見つめられたら心臓止まっちゃうvV


「差し詰め、蛇に睨まれた蛙って感じかな?」


「…ん?………うわっ?!!」


「やぁ。こんにちは」


さっきから丁度いい相槌があると思いきや……


私の背後には超ニッコリ笑う先輩が立っていた


「………」


一体誰!??
あ、この先輩結構イケメン……
いやいやいやいや!!
私には静雄先輩という名の白馬の王子様がぁあああああ!!


「シズちゃんが王子様とか………………キモッ」


「な、何を言うんですか?!静雄先輩は私を十円ハゲの変な先輩から救ってくれた白馬の王子様ですよ??ってか、なんでさっきからどうやって私の心の声に相槌を?!え、エスパー??先輩エスパーかなにかですかっ!!?他人の心覗きまくりですか?うっわっ……趣味悪……」


「趣味が悪いのは君だよ?まさかシズちゃんをね〜…ってか、あれ心の声だったの?丸聞こえだよ?恥ずかしぃ〜」


ケラケラと笑う先輩…正直かなりうざい……


「別に、どんなことがあっても私が静雄先輩のことが好きな気持ちには変わりないのでいいんです」


「ふぅ〜ん」


興味無さげな先輩……て、ん?
なんかこの先輩どっかで………………………短ラン?

短ラン……………














「あーーーー!!!!!」


「な、なに」


急に叫んだ私の声に驚く(ってかひいてる?)先輩

っつかコイツは…………


「短ラン野郎!!!!!」


私の目の前に立っていたのはよく静雄先輩と喧嘩をしている短ランの先輩だった


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