先輩観察帳
□兄の苦労
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「じゃあ行ってきまーす!兄ぃお先に〜♪」
バタンッ―
「………」
最近、優衣が出かけるのが早い…
あんなに来神を嫌がっていた優衣が毎朝ウキウキしながら学校へ向かうことに違和感を感じた
「…行ってくる」
謎の違和感で頭を埋めつくされた俺は急いで優衣の後を追った
間違いない優衣は今…
恋をしてやがる!!!!
――――――――
―――――
「珍しいね〜兄ぃがこんな早くに出るなんてさ〜」
「あぁ…」
誰だ?誰だ?
俺の妹に手をだす不届き者は
「あ……兄ぃ?」
見付けしだい………絞める!!
朝から殺気だしまくりの京平に対して若干ひいている優衣…
と、そんな時だった
「あ!静雄せんぱーい!!」
優衣達の数メートル先に静雄と新羅がいた
「優衣か…おはよう」
「おはよう!優衣ちゃん」
「おっはようございます!!静雄先輩♪」
「あれ……僕は?」
あぁ、今日もかっこいい…
素敵なおはようご馳走様でっすvV
「……静雄…」
「あぁ、門田も一緒だったか…て、なんだぁ?」
「何でコイツの事優衣って名前で呼んでんだ?」
「優衣のこと?」
静雄を睨む京平
「兄ぃ!!」
そんなの!静雄先輩が私のことを愛してくれてるからではないかっ!!!
「門田って呼んだらお前と区別がつかなくなんだろうが」
あぁああああ……先輩ぃい(涙)
「そうか…」と納得する京平と
肩をガックリ落とす優衣
静雄は「朝から何なんだぁ?」といったような顔をしている
新羅はそんな3人を見ながら笑っていた
面白いなこの3人……てか、門田くんは優衣ちゃんと静雄のこと知らないのかな?ってか…あの様子じゃ知ったら大変なことになりそうだな……
面倒事だけは避けよう……うん
新羅がそう思った瞬間だった
「おっはよ♪優衣ちゃん」
「きゃあっ!!!」
アイツがきた…………
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