A desert wind

□俺がミレナ
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妙な夢だった。

それは自分の目に映る人が自分で、自分だと思っていた身体が他人の身体

要するに意識が入れ替わっていたのだ。

当然、向こうも困り果てた顔をしている。

しかも自分ですらやった事がないと自信できる、表情であった。

こんな夢 早く終わればいいと思っていた矢先、


「……………朝か」


俺は目覚めた。

ある違和感を感じながら


−−−−−−−−−−−

「なにコレ


隣の部屋から叫び声が聞こえたのは目覚めてから僅か数分後の話だ。

急いで部屋に駆け付けると目の前に自分が驚いた表情でこちらを見つめていたのだ。


「あなた…リオンよね

「当たり前だろ そう言うお前はミレナか


相手も首を縦に振る。


「どうしてこんな事になったのよ

「知らん それより俺の姿でその口調は止めてくれないか

「そう言うリオンこそ あたしの身体でその口調はやめてよね」


とは言ってもこの状況を乗り越えられるはず、途方に明け暮れていた。


「おい大丈夫か ミレナ


さっきの叫び声が気になったのか、レオも部屋の中に入ってきた。

勿論こんな事がレオや団員にばれてはならない。

「あっあたしは平気よ」

とっさにリオン(身体はミレナ)はミレナらしい口調で平気だと言った。


「本当かリオン

「えっ あぁ 俺がいるから大丈夫だ


ミレナも仕方なく、リオンになりきる事にした。


「とにかくヘルゴンザが呼んでいるから早く来いよ」


レオが部屋を出て行くと同時に2人はなんとかこの場をやり過ごす事が出来たが、これが何時まで続くのかと考えると不安だった。



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